10.『入門 犯罪心理学』
「本書は、ここ三十年ほどの間に目覚ましい発展を遂げている犯罪心理学の最前線をわが国に紹介することはもちろん、その知見をわが国の犯罪対策にも取り入れて、犯罪の理解と防止のために少しでも資することができればという願いを込めて書かれている。」
10冊目は原田隆之さん著「入門 犯罪心理学」です。
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①全体の感想
自分は今まで、ニュースなどで流れる犯罪を犯す人たちの気持ちというのが全く理解できていませんでした。
ーなぜ再犯を繰り返すのか?
ーなぜそのようなむごいことができるのか?
ーなぜ全く反省する様子がないのか?
これらの疑問に対する答えが全て載っていました。犯罪者の中身を知ることで、世の中に起こっている事件に対して少しは理解を伴って見ることができそうです。
②気になった点
・犯罪となるための構成要素
やむなく相手に怪我を負わせてしまった、精神的に病んでいる人が衝動に駆られて事件を起こした……一言に犯罪と断定するには少々疑問が残る出来事を今までに聞いたことがありますが、「犯罪」であると確定するには3つの構成要素が定められていることを初めて知りました。それは
①構成要件該当性
②違法性
③責任能力
です。それぞれについて詳しくは述べませんが、この3つ全てを満たさなければ犯罪とはなりません。特に「責任能力」に関してはニュースでよく問われていることが多いような気がしたので、なるほどこういうことだったのかと思い知りました。
・犯罪を犯してしまう前の対処法
犯罪を犯してしまう人は周りの環境(家庭、友達との付き合いなど)に左右されることが少なからずありますが、遺伝的要因というのもあるようです。環境、遺伝、この二つが合わさったとき、犯罪に至る場合が多いのですが、遺伝は自分では対処しようがないのでは?と最初は思ってしまいました。しかし、遺伝的要因に関しては、周りの支えがあれば犯罪を犯そうという思考に至ることを防げます。もし、自分が親などの支える立場にあるならば、しっかりとその人を正しい思考ができるように導いてあげたいですね。
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以上です、ありがとうございました。
最近は1000字以内に収めるようにしています。