16.『新版 うつ病をなおす』
本書は8章で構成されています。(以下記載)
1章 うつ病の症状と診断
2章 メランコリー型うつ病
3章 現代うつ病
4章 特殊なタイプのうつ病
5章 うつ病との鑑別が必要な病気
6章 治療メニュー
7章 うつ病にかからないための考え方改造法
8章 うつ病はなぜ生じるのか
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①全体の感想(※ネタバレ無し)
「現代うつ病」と言われるものが2000年代頃から増えていることは知っていたのですが、実際うつ病に関する知識は何も持ち合わせておらず、これは知っておくべきなのでは! と思い本書を購入しました。
実際専門用語とかばんばん出されたら投げ出す気負いで読み始めたんですが、自分の持っている知識でスイスイ読むことができ(多少専門用語はありましたが)、最低限の知識は獲得できたのではないかと思います。
例えば、うつ病によく使われる薬(抗うつ薬など)や、うつ病にならないための考え方や、そもそもなぜうつ病は生じるのかについてある程度詳しく理解することができました。
今を生きる身として、心は常に健康で在り続けようと思いました。
②気になった点(※ネタバレ有り)
・単にうつ病と言っても
今までの知識だと「現代うつ病と言われるものが有るからには、もう1つくらい古いものがあるんだろう」くらいの浅はかな考えしか持っていなかったのですが、思ったより種類があるんですね。
列挙してみると
仮面うつ病、子供のうつ病、マタニティーブルー、季節性うつ病、老年うつ病
こんなもんですか
うつ病と言ってもそれぞれ症状に違いがあり、精神科医の方でも見分けが難しいんだそうです。
また、うつ病のように見えて実は鑑別の難しい別の心の病ということも存在するので、治療にはかなりの注意が必要になりますね。少しでも自分自身が、また周りの人がおかしいと思ったら、己で考えるのではなく、精神科医の方に相談すべきだと思いました。
ただ、うつ病に関する治療基準は徐々に整いつつあり、治療のバリエーションが増えた(言い換えれば、治療法を選ぼうとするときのメニューが多くなった)そうです。うつ病に関する研究は各国で盛んに行われており、その結果です。
うつ病の病態生理は現段階では未解明ですが、少しでも人を救える道筋が増えるとうれしいですよね。
・うつ病にかからないために
うつ病にかかりやすい人の特徴というものがあるんですが、前述したメランコリー型うつ病と現代うつ病を見てみると
メランコリー=自罰的、几帳面、人のために、清く正しく、真面目、儒教的価値観
現代=他罰的、こだわる、自己のため、自分らしく、説得力多、西欧的合理性
こんな感じです。
真反対じゃありません?これ。
実際これらの条件が多く当てはまったとしても、周りの環境が強く作用しない限りうつ病には発展しないので、まぁそこまで怯えることはないんですけど。
その中で僕がこれは良い考え方だなと思ったのは
[あなたの捉え方は完璧に正確とは限らない]
[他の考え方もある]
この2つです。つまり、頑固にならずに、柔軟な思考で物事に対処していくことがとても大切だと感じました。
実際、以前の僕は物事に関してまぁまぁ頑固で、周りの意見は聞いてもあまり取り入れることはせず、それによってイライラしたり、上手くいかないときは全てただ自分の実力不足だと自傷していた節があります。思い返せばあまり心は健康ではなかった気がします。
年を重ねるにつれてそれはなくなっていったのですが、自分の考えを過信しすぎず、柔軟に対応していくことを念頭に置いて他人と接して生きたいですね。
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以上です、ありがとうございました。
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この記事を書いた段階で既に次に書く予定の本は読み終わっています。
はよ書けってね。